地球の上に朝がくる―懐かしの演芸館
地球の上に朝がくる―懐かしの演芸館
strong>本, 池内 紀
によって 池内 紀
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内容(「BOOK」データベースより) 川田晴久とダイナブラザーズ、花菱アチャコと浪花千栄子、トニー谷、砂川捨丸・中村春代、金語楼、夢声、ロッパ、エノケン、戦後、5球スーパーラジオできいた芸人たちのすばらしい笑芸の数々。
以下は、地球の上に朝がくる―懐かしの演芸館に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
ドイツ文学者池内紀氏による古い芸人達の演目を中心とした「ことば」について書かれた一冊です。芸人達そのものよりもその「ことば」に主眼をおいたというのは、著者があとがきで述べています。確かに、冒頭の川田晴久とダイナブラザースによる「地球の上に朝がきた~」の歌曲(P22)を始め、様々な演目が具体的に記録されているのは読み応えがありますし、助かります。又、著者は言っている以上に、芸人達そのものに関しても、なかなかの記述をしています。砂川捨丸・柳家金語楼・浪花千栄子・片岡千恵蔵に関しての著者の感慨は誠に読ませました。ただ、著者は文学者だけあり、時として自分の少年時代の経験と感慨をそこに加えます。それが背景として決まった場合はそれなりに効果を出しているのですが、妙に作者個人の私小説的認識にのめり込んでしまうと、読む方は誠にうっとうしさを感じてしまいます。(石黒敬七に関して触れたP63~の記述など)バランスが取れていれば効果を生むのですが・・・・幸いにして大半は上手く繋がっているようです。後半の懐かしの演芸館は600本近くの著者の録音コレクションから、演目だけを掲載しており、昔の芸に浸ることが出来ます。なかなか面白い一冊です。
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